本田晋一
2024/09/25
こんにちは!大阪で美容師をしている本田晋一と申します。
「就活や実習が始まるので黒染めしないといけない」
「長期休み中に染めた髪をもとに戻したい」
「髪色の規定がある職場に就職するので暗髪にしたい」
など、黒髪や暗髪にしないといけないことがありますよね。
「黒髪にするだけだし、市販のヘアカラー剤を買ってセルフで黒染めしよう」と考える方もいるかもしれませんが、少し待ってください!セルフでの黒染めにはさまざまなリスクがあり、知らずに染めてしまうと後悔するおそれがあります。
この記事ではセルフでの黒染めをおすすめしない理由と、市販と美容院の黒染めは何が違うのかを詳しく解説します。黒染めの予定がある方はぜひ参考にしてください。
引用元:カラパレ
黒染めとは黒や黒に近いダークカラーのヘアカラー剤で、髪色を黒髪に近い状態にトーンダウンさせることです。
黒染めには一般的なヘアカラー剤よりも濃い染料が使われるので、明るい髪色も暗くすることができます。
黒染めをするときは
の2種類の方法があります。
それぞれの違いをご紹介します。
市販の黒染め用のヘアカラー剤はドラッグストアや量販店などで安く購入でき、手軽に黒染めができるのが最大のメリットです。
ただし、市販の黒染め用ヘアカラー剤にはセルフで誰でも使えるように、かなり濃い染料が使われています。思ったよりも暗くなりすぎたり、ムラの目立つ仕上がりになってしまったりするおそれがあります。
また、一度セルフで黒染めをしてしまうと、就活や実習が終わって明るくしたくても色が入りにくいので注意してください。
美容院での黒染めは、美容師がお客様一人ひとりの髪の状態や今後の髪色の予定にあわせて最適な施術を提案します。
などをカウンセリングでしっかり聞いてから、適切な薬剤や色味を選んでお客様にあわせて調合します。たとえば、実習で1週間だけ黒染めしたいお客様と、就活で半年以上黒髪をキープしたいお客様ではアプローチが異なるのです。
今後明るくする予定があれば、次のヘアカラーに影響しにくいように暗くすることもできます。
市販の黒染め用ヘアカラー剤を使ったセルフでの黒染めをおすすめしない理由を、より具体的に解説していきます。
市販の黒染めは濃い染料が使われているので、暗くなりすぎてしまうことがあります。
地毛の黒髪は本来真っ黒ではありません。黒に近い濃い茶色の人もいれば、薄い茶色の人もいます。
そのため市販の黒染め用のヘアカラー剤で染めると、地毛よりも暗い仕上がりになり、肌の色から浮いて不自然に見えてしまうおそれがあります。
▼地毛の髪色についてはこちらもチェック!
また、ブリーチをしたハイトーンの髪を市販の黒染めで染めると、緑っぽく濁った色になってしまうこともあるので注意してください。
▼ブリーチした髪を黒染めしたい方はこちらもチェック!
市販の黒染めは、もとの髪色を問わず確実に黒くできるように、濃い赤を含む黒褐色の色素がたっぷり入っています。
誰でも簡単に黒染めができる一方、時間が経って色落ちすると赤みが強く出てしまいます。
▼髪の赤みについてはこちらもチェック!
一度市販の黒染めをすると髪の内部まで黒く染まってしまい、なかなか色味が取れません。1年以上前の黒染めが残っていることもあるくらいです。
つまり、市販の黒染めは次のヘアカラーにも大きく影響します。明るくしたくても色が入りにくく、表現できる色味が制限されてしまうのです。
また、赤みが強く出ているとアッシュやグレーなどの寒色系のくすみカラーがキレイに発色しません。市販の黒染め履歴がある方がヘアカラーをするときは、残留する赤みを取るためにブリーチをしないといけないことも少なくありません。
黒染め後に希望の色味にするために余計なダメージ、お金、時間がかかってしまう可能性が高いので注意してください。
セルフで黒染めをしたばかり、あるいは市販の黒染めを何度かくり返した場合、ブリーチでも落とせないことがあります。
ここでは市販の黒染めと美容院の黒染め、暗めのアッシュで黒染めのように見せた3種類の毛束を使い、実際に検証した結果をご紹介します。
それぞれ同じ条件(放置時間25分)でカラーリングしました。写真ではわかりにくいですが、やはり市販の黒染めは真っ黒に染まっています。
3種類の毛束を同じ条件でブリーチ(放置時間15分)した結果です。市販の黒染めはブリーチでもほとんど色が抜けないことがわかるかと思います。
市販の黒染めは誰でも簡単に黒くできるように、薬剤のパワーも比較的強めに設定されているものが多いです。
強力な薬剤を使えば確実に髪の内部まで黒くできますが、そのぶん髪への負担も大きくなります。市販の黒染めをしたあとは、パサつきや枝毛などが発生しやすくなるおそれがあります。
どんなに手先が器用な人でも、セルフの黒染めで均一に薬剤を塗るのは至難の業です。一見キレイに染まっているように見えても、内側はムラになっていることが多いでしょう。
ベースにムラがある状態では、次のヘアカラーを美容院でお願いしたとしてもどうしてもムラが残ってしまいます。
ご紹介したとおり、セルフでの黒染めはさまざまなリスクがあります。黒染めをするなら美容院で信頼できる美容師さんにおまかせするのがおすすめです。
ここからは美容院で黒染めをオーダーするときのポイントをご紹介します。
黒染めといっても黒に染めるだけでなく、濃いアッシュや濃いグレーなどで黒髪のように見せる方法もあります。暗染めや暗髪カラーといわれることも。
暗染めは黒染めよりも色持ちがよくないものの、真っ黒にならず地毛のような自然な髪色に仕上がります。次のヘアカラーに影響を与えないのも大きなメリットです。
美容院で黒染めをオーダーするときは、どのくらいの期間黒髪でいたいか、そして次のヘアカラーをどうするかもざっくり決めてから美容師さんに相談すると◎。
半年以上は明るくする予定がない、今後はずっと黒髪にしたい場合は、黒染めをしてしっかりトーンダウンするとよいでしょう。
しかしまた明るくしたい、一時的に黒髪にしたい場合に黒染めをしてしまうと、明るくなりにくくなってしまいます。今後黒髪以外の髪色も楽しみたいなら、黒染めよりも暗染めでトーンダウンするのがおすすめです。
真っ黒にしたい、自然な黒髪にしたい、暗めの茶髪でもいいなど、希望の明るさや色味を美容師さんに伝えましょう。
髪色の規定がある企業は、7~8レベル以下の落ち着いた髪色と定めていることが多いようです。必ずしも真っ黒にする必要はないこともあるので、美容師さんと相談しながら最適な明るさを選んでくださいね。
▼髪色の明るさについてはこちらもチェック!
美容院で相談すれば黒染めだけではなく、黒に近いおしゃれな暗髪も楽しめます。黒染め風の人気の暗髪カラーをご紹介します。
引用元:カラパレ
グレージュはグレーとベージュの中間色です。暗めのグレージュなら地毛風でナチュラルに仕上げることも可能。ほどよい抜け感のあるおしゃれな暗髪を楽しめます。
▼グレージュが気になった方はこちらもチェック!
引用元:カラパレ
青みのある黒髪のブルーブラック。室内ではほとんど黒髪に見えますが、光が当たるとほのかにブルーが透けるおしゃれな髪色です。
▼ブルーブラックが気になった方はこちらもチェック!
こなれ感のある暗髪にしたい人はくすみのあるアッシュグレーがおすすめ。暗めでも透明感があり、スタイリッシュな雰囲気を演出できます。
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市販の黒染めは手軽で便利ですが、髪の状態や今後の予定によってはあまりおすすめできません。セルフで黒染めして後悔する前に、ぜひ一度美容師さんに相談してみてください。
美容院であればライフスタイルや好みにあわせて、ぴったりの髪色を提案してくれるはずです。暗めでもおしゃれなカラーがたくさんあるので、美容師さんと相談しながらお好みの髪色を見つけてくださいね。
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