b-ex journal 編集部
2016/06/02
すでにTwitterとかでいっぱい告知したので、見たことある方も多いと思いますが・・・
先日発表された、サロン向けの新作ヘアカラー剤
「THROW(スロウ)」
という製品の、コンセプトメイクからパッケージ・カタログ・Webサイト等、クリエイティブ全般に携わらせていただきました。
▶THROW | こだわりのアッシュを、1本で。
http://throw-web.com/
こういったクライアントワークについて言及すること、今までやってこなかったんですが
THROWは携わっててとても学びが大きかったというか、語りたくなってしまったので、備忘録的な感じでブログにします。
そもそもこのカラー剤は
株式会社ビューティーエクスペリエンス(旧モルトベーネ)様の新製品で
ヘアサロン向けのプロ用ヘアカラー剤です。
共同開発として
airさん、Belleさんという有名ヘアサロンが名を連ねています。
airの木村さんと私がもともと面識があり、木村さん経由でお声かけいただいたのですが
最初の打ち合わせで聞かされた要望が
「中身も見た目もおしゃれなの作りたいんだよね」
でした。
(´-`).。oO(なんでそんな当たり前のこと言うんだろう・・・・・・)
って思ってました。ぶっちゃけ。笑
んでも、それがどうやら当たり前じゃなかったみたいなんですね。
ヒアリングしているうちに分かったのが、既存商品のデザインに対する不満。
昔から変わらないものが多く、使っていてテンションの上がるものがないと。
考えてみればそのとおりなんですが
小売で一般的に売られている商品に対し、業務用製品ってブランディングの優先度が低いんです。
従来のカラー剤の流通経路が
メーカー → ディーラー → 経営者 → 美容師
だいたいこういう構造だったみたいなんですけど
この場合、「ディーラーが売りやすいこと」「経営者が買いやすいこと」が重要になり
「◯◯本買ったら1本ついてくる!」みたいな売り方がセオリーだったのだそう。
で。
今回のプロジェクトで、メーカーさんが挑戦しようとしていたのが
メーカー → 美容師 → 経営者 → ディーラー
という、完全なボトムアップ方式。
今どき、美容師さんも個人でネットやSNSから情報収集しているし
現場目線で本当に欲しいプロダクトを作れば、業務用製品でも現場の美容師さんに直接リーチするのも可能なはずだよねーと。
そのためには見た目も重要な要素なので
クリエイティブに関することを全面的にSuper Crowdsにお任せくださるとのことでした。
めっちゃおもしろいじゃないですか。
私、以前から
請求書をかわいくしてみたり
ユーティリティーアプリをかわいくしてみたりと
かわいくなかったものをかわいくすることに興味があって活動してきたんですが
この規模でそんなお仕事やらせてもらえるなんて、めちゃめちゃ嬉しかったんです。
世界観やテーマを決定するところから、モノとして出来上がるまで、トータルで思いっきりやらせていただきました。
ここまで統一したクリエイティブができているところは、業務用製品では珍しいと思います。
メーカーさんがブランディングに対して理解があったことがすごく良かったです。
撮影のカット数とかパンフレットの紙質とか、こまかいところまでかなりワガママだったと思うんですけど
私たちがやりたいと提案したことを可能な限り実現させていただきました。
そこまでこだわって(お金もかけて)作ったTHROWのクリエイティブ。
結果どうだったのかというと
メーカーさんの思惑は大当たりした模様です。
まずインスタグラムの反響がすごい。
▶#throwcolor • Instagram
https://www.instagram.com/explore/tags/throwcolor/
まだまだいっぱい投稿されているんですが
「カッコいい」「高まる」と好意的な感想をいただけて、我々としてはもう感無量です。
しかも、普通カラー剤をインスタで紹介するとしたら、仕上がりの髪色を投稿すると思うんですけど
製品自体の写真が多く投稿されてる。。
見た目がアイコンとして認知されてる感があります。
※これは余談ですが
紙のパンフレット作る時に、表紙をロゴだけにするか写真入れるかで迷ったという裏事情がありました。
最終的に写真が載ったデザインを採用したのですが、結果、パンフレットを写り込ませてインスタに投稿されるようになり
これがSNS映えを考えたデザインか!!と学びになりました。
木村さんなど発信力の強い美容師さんを中心に
こういった投稿が徐々に増えていき、サンプル請求が・・・
「大量生産したはずが…」THROWサンプルセット予想以上の出荷で一旦停止させていただきます | THROW JOURNAL https://t.co/hcNLdf8036 #throwcolor #throwjournal pic.twitter.com/CY9pizZIQf
— THROW【スロウ】 (@THROWCOLOR) 2016年4月15日
請求開始4日目で予定数オーバーとか。。
表参道でも発表会にも行きましたが、反響を見た業界関係者の方が
「業界全体の考え方が変わっちゃうんじゃないのこれ」
と言っていたのが印象的でした。
ちなみに、このあいだこんな発言をしたのですが
「アッシュにしてください」の代名詞的に「Throwで染めてください」って言われるようになるといいなと思ってます
— あさと (@asato_dx) 2016年4月21日
今日の木村さんのブログを見ると、まんざらあり得ない話じゃないと思いはじめました。
▶新しいカラー剤を使い出してから起こっている事態に”ハッ!”となった話 | Naoto Kimura
http://naotokimura.tokyo/archives/22231
まだ発売前とはいえ、現時点でもかなり成果を残せていると自負しているTHROW。
この案件でSuper Crowdsとして大きな収穫が2つあります。
Super Crowdsのクリエイティブモットーとして
「センシュアスデザイン」を提唱しています。
ジュンヤモリの受け売りです。
ジェネリック(規格化・画一化され便利な半面、面白みがない)なデザインに対し
センシュアス(感覚的な,感覚に訴える)な部分ももっと大切にしていこうということ。
好きとか、テンションが上がるとか、
エモーショナルな体験を生み出すクリエイティブを重要視しているんです。
そういう意味では、このTHROWの案件は
まさにやりたかった領域の成功事例を作れました。
好きなものって人に見て欲しくて教えたくなるんですよね。
前述したインスタグラムのように、ユーザーさんの間でバイラルするのももちろん
開発者である木村さんのブログを読んでも、ものすごくプロダクトに愛着が湧いているのを感じます。
自分が本当に好きなものだったら、人におすすめするのも力が入りますよね。
あと、これはデザイナーのタナケンが言っていたのですが
メーカー側の営業さんチームの士気がすごく上がっているらしいです。
自社製品を自信持っておすすめできるって、盲点だけど実はとても重要な事なので
この効果は素直に嬉しい。
そんな「好き」という感動を作るのに
私たちはデザインで一役買えたと思っています。
Super Crowds = 「すごい集団」って意味なんですけど
それぞれの得意領域を持ったすごい個人が集まってすごいもの作りたい! っていうのが創業当時からの願いでした。
THROWのプロダクトはまさにすごい人達の力でできています。
デザインの話ばっかりしてしまいましたが
このカラー剤、中身もめっちゃすごいんですよ。
カラーリストとしてプロの仕事をしている方が本気で発色を求めたカラー剤。
私も何度か染めてもらってますが、すっかりTHROWアッシュのファンです。
発表会場で、その場で染められたモデルさんが出てきた時の
美容師さんたちの前のめり具合、見て欲しかったなぁ。
色の処方に携わったのは、雑誌のお仕事もたくさんされているBelleのみなさん。
トレンドのキャッチアップに敏感で、THROWのコンセプトにはBelleさんの考えをたくさん反映させています。
外国人風に憧れがあるとか、赤味を消したいとか、ほんとそうそう!という感じ。
まさにお客さんの気分を反映させたプロダクトだなあと感じました。
airの木村さん。
影響力と拡散力が半端無くて、THROWの広告塔にもなってますが
そもそもやっぱりカラーの技術とこだわりがすごい。
THROWの特徴を私たちに伝えるために、実際全員染めてもらったり(忙しいのに!)
お店のバックヤード見せてもらったり、ものづくりに対する温度感がすごく熱くて触発されました。
カタログ制作のときはさらにたくさんのクリエイターさんと関わりました。
カメラマンの神戸さん、佐藤さん。
スタイリストの西辻さん。
キャスティングの今井さん。
ライターのAYANAさん。
イラストレーターのつっちー。
めちゃめちゃいいものできました!!!ありがとうございます!!!!!!
もちろん、Super Crowdsでもメンバーが総力をあげて
自分たちの得意分野でものづくりに貢献しています。
こんな風に他業種のプロフェッショナルが関わるものづくり
もっともっと挑戦していきたいなぁ。
▶THROW クレジット
https://case.wantedly.com/portfolio/projects/380
メディアも盛り上がってるし、好調なすべり出しのTHROW。
発売は6月なので、そのうちお通いのサロンで見かけることもあるかもしれません。
そのときはぜひ、デザインにも着目してくださいね!
★ asato ★
(THINKCOLORFUL.LYより転載)
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