本田晋一
2023/10/26
「白髪が気になるけどヘアカラーを楽しみたい」
「白髪があるけれどブリーチしてハイトーンカラーにしてみたい」
「白髪染めってどうしたらいいの?」
上記のようなお悩みがある方はいらっしゃいませんか?
白髪染めに関する悩みはセンシティブな内容なので、周りにも聞きづらいし、どうやって情報を集めたらよいか分からない方が多いですよね。そのような方は、最後までこの記事を読んでもらえると”白髪染めの正しい知識や楽しみ方”を知ることができます!
ヘアケア美容メーカーの株式会社b-exがヘアカラーに詳しい大坂の美容師『カラトリ』本田晋一さんと一緒に、白髪染めについて徹底解説していきます。
白髪染めをおしゃれにする方法として”ブリーチ”があります。
いわゆる”デザインカラー”と呼ばれる技法で、実は白髪との相性もよいのです。しかし、白髪自体をブリーチするのは、あまり意味がありません。色素を抜くために行うのがブリーチなので、元から色素のない白髪はブリーチしても変化がないためです。
では、白髪染めでブリーチするとはどういうことなのでしょうか?
メリットと一緒に解説していきます。
白髪は色素がないのでブリーチで明るくしても変化がありません。
しかし、白髪ではない部分である黒髪が明るくなることによって、白髪との明暗のコントラストが少なくなります。
根元の白髪が伸びてきても毛先がブリーチで明るい場合、馴染みやすいです。
通常の1ヶ月ほどで根元の白髪が目立ち始めますが、白髪が気にならなくなります。
通常白髪染めは染料が濃いため、しっかり染めようとすると色の明るさは暗くなってしまいます。白髪のみをピンポイントで染められないので、髪の毛全体が暗めになってしまうでしょう。
そこで、まず全体をブリーチで明るくします。そのあとに明るい白髪染めを行えば、黒髪部分と白髪部分がうまく馴染んで全体をハイトーンで仕上げることが可能です。
白髪染めの手段としてまずは2つ選択肢があります。
1つ目は『市販の白髪染め』を購入してご自宅で染めるセルフカラー、2つ目は美容師さんに施術してもらうことです。
この2つの違いは、主に下記の3つがあげられます。
① 薬剤成分の違い
② 技術力の違い
③ 毛髪診断力と薬剤選択力の違い
それぞれ解説していきます。
ヘアカラーの市販品と美容室の薬剤成分の違いの1つとして、内容成分の1つである「アルカリ剤」の違いがあります。
アルカリ剤は、染料を毛髪内部に浸透させるためにキューティクルを開く役割を持っています。強引にキューティクルを開くので、本来は髪にとってよいものではありません。市販品などの安価なヘアカラーは、さまざまな人が購入します。そのため、どんな髪質でも染められるように、強めの成分が多く含まれている場合が多いのです。
一方で美容室で使われるヘアカラーは、お客様の髪質に合わせてアルカリの強さを選べるコントロール性があります。成分としても、ダメージをなるべく抑えながら施術できるケア効果のある成分が含まれています。さらに、施術前や施術後にダメージを防ぐ他のアイテムを組み合わせながら使用するため、市販品よりも髪が傷みにくいのです。
以上のことから、薬剤の違いがダメージの違いに繋がっているといえます。
セルフで染める場合は生え際や顔まわりなどの前の方は塗布できますが、後頭部に関して難しいのではないでしょうか。
もし、ご家族や友人に染めてもらう場合は一見問題なさそうですが、そもそもカラー剤の塗布には技術が必要です。そのため、ムラなくカラー剤を塗れているように見えても均一に塗れていなかったり、モレがあったりする場合もあるでしょう。また、薬剤を狙ったところ以外の部分に付けないのも美容師以外の方には難しいかもしれません。
カラー剤には刺激の強いアルカリが含まれているので、頭皮についてしまうのは避けたいですよね。カラーする際は薬剤を頭皮になるべく付けないようにすることや、必要な部分だけを染めるという技術が必要なので、美容室で行うのがおすすめです。
白髪染めを望み通りの仕上がりにすることは非常に難しいでしょう。なぜなら、同じ薬剤を塗布しても、元々の髪の状態や明るさや色味によって仕上がりが全く変わってくるからです。また、同じ人の髪でも、根元と中間と毛先では状態が全く違うことが多いです。そのため、同じ薬剤で根元から毛先まで塗布するとムラになる可能性あります。
美容室では以上の状態を毛髪診断で見極め、部分によって使用する薬剤を使い分けたり、調合を変えたりします。しかし、市販品によるセルフでは薬剤の種類は選べないので、髪の状態に合わせて塗り分けにくいのです。
以上より、市販の白髪染めと美容室での白髪染めは「髪の状態に合わせてベストな薬剤選定や塗り分けをする力」が異なります。
先ほどご紹介したように、市販の白髪染めと美容室での白髪染めは異なります。白髪染めだけではなく、ブリーチも異なるでしょう。すでに「白髪染めは美容室でした方がよさそう」と思っていただけた方は多いのではないでしょうか。とはいえ、金額や通うのが面倒などの理由で、美容室に行くのをためらっている方もいらっしゃるかもしれません。
そこでセルフより美容室がおすすめな理由を3つご紹介します。
①髪の毛が傷みにくい
②均一にカラーできる
③白髪のケアができる
それぞれ解説していきます。
先ほど市販の白髪染めにはアルカリ量が多く含まれていて、それがダメージに繋がり髪の毛が傷むというお話がありました。
では、髪の毛が痛むとどんなデメリットがあるのでしょうか?
まずダイレクトに実感するのが、髪の毛がパサつき、ボサボサになることです。そのような状態では清潔感に欠け、老けた印象になってしまう可能性があります。周りからの印象だけでなく、手触りが悪かったり、髪の毛が絡まって手触りが悪くなってしまったりという、体感としてもネガティブな要素を実感するかもしれません。
また、ダメージを受けた髪の毛は次回のカラーが綺麗に染まらない場合や、状態によっては施術自体ができないこともあります。そのようなケースは、そもそも白髪染めができなくなってしまうので本末転倒ですよね。
以上のことから、白髪染めのダメージを最小限に抑えられる美容室での施術をおすすめします。
セルフや美容師ではない一般の方がカラーを行うと、どうしてもムラになってしまう可能性があります。
また、一度髪の毛がヘアカラーによってムラになってしまうと、再度直さなければいけません。しかし、自分で直すのは難しいうえ、美容師さんであっても困難な施術になります。
少しくらいのムラであれば、はじめのほうは気にならないかもしれませんが、後で「やっぱり綺麗にしたい」となった際に直らないこともあるので注意が必要です。
初めから美容師さんにお任せすればムラになる心配もなく、自分たちで染める手間もないため「リスク回避と労力を買う」という視点で美容室に通うのがおすすめです。
なぜ市販の薬剤では白髪が増えてしまうかというと、髪の毛や頭皮にダメージが蓄積されると頭皮の環境が悪化して炎症などを起こしてしまうことがあるためです。頭皮への負担は新たな白髪の発生に繋がる可能性があります。また、薬剤に含まれる成分も白髪の増加へ影響があると考えられています。
アルカリヘアカラーは染料(1剤)と過酸化水素(2剤)を混ぜて使用します。白髪が進行してしまうのは、この2剤に原因があるといわれているのです。
もし過酸化水素をそのまま放置すると過酸化水素が活性酸素に変わり、白髪を生む出す原因になるかもしれません。ところが過酸化水素は通常のシャンプーでは落とせないのです。
一方、多くの美容室ではヘアカラーの施術後に過酸化水素を除去するアイテムを使用してケアをしてくれます。そのため、ダメージを最小限に抑え、過酸化水素を除去してくれる美容室での施術がおすすめです。
▼白髪の原因や対処法はこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
通常のヘアカラー(おしゃれ染め/ファッションカラー)と白髪染め(グレイカラー)の違いはご存知でしょうか?
両者の違いは、カラーリング剤の中に含まれる脱色剤と染料の配合量にあります。
まず、黒髪と白髪では髪の毛に含まれるメラニンの量が異なります。(メラニン=髪の色を構成している色素)そのため、通常のヘアカラーの場合は、まず脱色剤で適度に髪のメラニン色素を脱色し、そのうえに染料で色味をプラスしているのです。
一方、白髪にはメラニンがほぼ存在しません。そこで、白髪用には黒髪用のヘアカラーよりも染毛力の高い染料が配合されています。多くの染料を髪に入れ込むことによって、メラニン色素を疑似的に生み出して、色を表現しているのです。
しかし、白髪染めには濃いブラウンが含まれているので、明るさや色味の幅は狭くなっています。
以上のように白髪用と通常のヘアカラーでは性質が異なるため、使用する際は注意が必要です。
引用元:脱白髪染め|外国人風カラーを積み重ねて作る!
白髪染めでは、通常のヘアカラーより表現の幅が狭くなるため、おしゃれを楽しめないのでは、と心配になりますよね。
しかし、美容室での白髪染めは色味が市販のものに比べて豊富です。さらに、ファッションカラーと混ぜることで幅広い表現が可能です。
最近ではファッションカラーとグレイカラーの中間を狙って作られたカラー剤などもあるので、白髪染めでもご希望のカラーを選べるでしょう。また、ブリーチ剤を使用したカラーも可能なので、下記でご紹介します。
引用元:【白髪染めにPとVでぼかしカラーに】
ここまで、白髪染めと通常のヘアカラーの違いや、白髪染めとブリーチの組み合わせなどをご説明してきました。
以上の要素を組み合わせ、白髪染めをおしゃれに仕上げる方法をご紹介します。
ご自身のニーズにあった方法を見つけて美容室でオーダーしてみてくださいね。
引用元:「透明感のあるグレイカラー(白髪染め)はTHROWが良い」
まずは最もスタンダードな方法である、グレイカラーです。
一般的には全体の30%以上が白髪になると、グレイカラーへ変えた方がよいといわれています。
グレイカラーといっても、さまざまなメーカーがブランドを出しているため、その特徴や色味も異なります。
白髪と黒髪のコントラストを整えながらヘアカラーを楽しむなら『THROW(スロウ) / コンフォートカラー』がおすすめです。
こちらは、髪染めのイメージを払拭するニュアンスカラーを揃えたスタイリッシュなシリーズです。日本人特有の赤みを抑え、白髪も染めながらクリアな透明感を表現できます。グレイカラーを検討中の方は、ぜひお試しください。
白髪が全体の20%以下の場合は、ファッションカラーにグレイカラーを混ぜる方法があります。2つを混ぜることで、明るさや透明感、色味の幅を広げられるでしょう。
他にも、根元はグレイカラー、毛先はファッションカラーで塗り分けるという方法があります。白髪の目立つ根本はしっかりと染めつつ、中間~毛先は今まで通りのカラーを楽しめるでしょう。
一般的にはファッションカラーとグレイカラーの2種類に分けられます。しかし、その中間を表現できるマージカラー(MERGE COLOR)という商品があります。
マージカラーは、黒髪に透明感を与え、白髪には淡く色みを発色させることでコントラストをなくし、やわらかな馴染みを表現します。
また、白髪染めに配合している黒褐色系染料を最小限に抑え、シアーブルーベースに複数の染料を組み合わせたこだわりの処方で、ハイブリッドな色相を1本で叶えます。
▼マージカラーが気になる方は、こちらをご覧ください。
カラー剤やブリーチなどで黒髪の色を抜いてから、色味を重ねる方法があります。白髪染めでもハイトーンに仕上げたい方におすすめです。
黒髪部分を白髪の明るさに近づけることで、明暗差がなくなるので白髪が目立たなくなります。
ただし、基本的には2回のカラーリングが必要になります。強いブリーチを使うと1回の美容室の来店で明るい髪の毛にすることは可能ですが、ダメージが少し心配です。もしハイトーンにしたい場合は、来店を複数に分けて徐々に明るくしていくと、ダメージを抑えながら希望の色味に近づけるでしょう。
また、一度ブリーチなどで髪を明るくした場合、次回も全体をブリーチをする必要はありません。もし希望の明るさに到達すれば、2度目の来店時は新しく伸びた根元をブリーチするのみでよいでしょう。
何回くらいのブリーチで希望の明るさになるかは、髪質などによって異なるため、美容師さんに相談してみてくださいね。
ハイライトのスジを通常よりも細く多く入れることにより、白髪と馴染み、おしゃれに見えるカラーリングです。
白髪ぼかしハイライトは立体感が生まれて、おしゃれ度もアップするでしょう。
白髪染めや通常のファッションカラーと異なり、カラー剤を根元から塗らないので、髪へのダメージを減らすだけでなく髪が伸びてきても生え際の白髪が目立ちにくいのも嬉しいポイントです。
「全体ブリーチはちょっとハードルが高いかも」という方も気軽にチャレンジできるのでおすすめです。
グラデーションカラーとは、根本から毛先にかけて色が変化するカラーリングです。
髪の根元は地毛に近い暗めの色を残し、徐々に毛先の方は明るい色にすることが多いので、根本が伸びてきても気になりにくいスタイルです。そのため、何度も染め直さなくてよいので髪を傷めにくく、手間もかかりにくいでしょう。
ファッションカラーのように、白髪染めでもグラデーションカラーは相性がよいのです。
根元はグレイカラーでしっかりと白髪染めを行い、毛先はファッションカラーで染めることで、白髪染めでもデザインが可能になります。
せっかくおしゃれにヘアカラーをしたなら、できるだけ長くキープしたいですよね。
そこで、おしゃれな白髪染めのケア方法をご紹介します。
カラー剤やブリーチで傷んだ髪の毛におすすめなのが、髪にやさしいシャンプーやトリートメントを使用することです。
そこで、ハイダメージ毛専用のシャンプーとトリートメント「ディープレイヤー」のポイントを3点ご紹介します。
●POINT1
ブースター効果でまとまる髪へ
髪のゴワつきの原因となる水道水中の金属イオンに、シャンプーの洗浄成分が吸着。毛髪表面を整えます。
●POINT2
モコモコの泡マスク
髪の痛みの原因でもあるシャンプー中の嫌なキシみ…
ディープレイヤーは、きめの細かいモコモコ泡で洗い上げることで、ダメージ毛やブリーチ毛でも、シャンプー中の絡まりや嫌なキシみがなくストレスフリー。
また、トリートメント成分を含んだ泡でしっかり補修ケアをすることで、ドライ中や乾かした後も、ずっと触っていたくなるうぬぼれ髪に。
●POINT3
ついうっとりしちゃう香り
フレッシュで爽やかに香り、洗練された透明感を感じさせるクラシックペアー&フリージアの香り。毎日使うシャンプー・トリートメントだからこそ、香水をまとうようなワクワク感を。
気になる方は、ぜひお試しください!
▼詳細はこちらです!
健康な髪の毛を伸ばすには、頭皮の環境も重要です。そこで、頭皮に優しいシャンプーである「クレイエステ」を紹介します。
クレイエステは、汚れを吸着してくれるミネラルであるクレイが由来です。また、主成分のカオリナイトは水分を吸収しにくい性質があるため、頭皮や髪の水分も奪いにくい特性があります。ミネラルだけでなく、頭皮や髪を護るために、さまざまな保湿成分や補修成分が含まれています。
頭皮から髪を労わりたい方は、ぜひお試しください。
▼詳細はこちらです!
せっかくヘアカラーしたなら、お出かけする際もおしゃれにしたいですよね。
そこでおすすめなのが、紫外線対策ができるスタイリング剤です。
実は、白髪の予防には紫外線対策も重要です。しかし、お肌のUV対策はしてるけど、髪や頭皮はどうしたらよいのか知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、UV対策もできるスタイリング剤を紹介します。
硬毛の方のアレンジにおすすめなのが、「mmシアバター」です。
こちらの商品は、固形のシアバターの2倍の紫外線吸収能を有する液状シアバターを使用しています。また、柔らかく伸ばしやすいテクスチャーで扱いやすく、適度な束感とほどよいキープ力で髪にまとまりを与えます。
上品な余韻を奏でるシトラスフローラルの香りが特徴で、香水代わりにボディへ使用することも可能です。
UVケアもスタイリングもしたい方は、ぜひお試しください。
▼詳細はこちらです!
髪を根元から立ち上げ、ふんわりキープしたい方におすすめなのが、「mmスプレー」です。
ほどよいツヤを与え、エアリーなニュアンスに仕上げます。香りは瑞々しく爽やかなレモンバーベナで、香りも楽しめます。もちろん、スタイリングだけでなくUV対策も可能です。
スプレータイプで持ち運びやすいサイズ感のため、お出かけの際にヘアスタイルを直したい方は、ぜひお試しください。
▼詳細はこちらです!
最近では、今まで白髪染めをしていた方でも、ブリーチやハイトーンカラー、ファッションカラーにチェンジする方が増えています。
お客様に理由を聞いてみると以下の声をよく聞きます。
「明るいヘアカラーやおしゃれな色味に挑戦してみたい。」
「白髪染めでしっかり染めていると白髪が伸びてきたときに気になる。」
「白髪が生えてきて気になるけど、いままで通りにヘアカラーを楽しみたい。」
これまでは「白髪染め」というワードや行為には少なからずネガティブなイメージを持たれる方もいらっしゃいました。それは、「白髪は隠すもの」という認識があるためなのではないでしょうか。
しかし、白髪染めについて理解を深め、それを生かしたヘアカラーがあることを知っていただけると、さまざまな可能性が発見できるでしょう。
よりおしゃれに髪色を楽しむために、ぜひ今回の記事を参考に、美容室でオーダーしてみてくださいね。
カラトリ
本田晋一
店舗名
カラトリ
取扱ブランド