本田晋一
2024/03/30
大阪で美容師をしている本田晋一です。
「赤髪から違う色にかえられる?」
「赤髪からカラーチェンジするならどんな色がおすすめ?」
前回入れた赤色から違う色にイメージチェンジできるか疑問に思う人もいらっしゃるでしょう。
「色が残りやすい」とよく言われる赤系の髪ですが、カラーチェンジするのは可能です。
今回は赤髪からカラーチェンジする場合におすすめの色とその方法を紹介します。
この記事を最後まで読めば、赤系→アッシュ系など全く違う色にも挑戦できるはず!
引用元:濃厚アッシュグレーで暗くても重く見えないカラー
赤髪からカラーチェンジするのにおすすめなのは「暗めの色」「濃いめの色」です。
具体的にはアッシュ系やダーク系などが該当します。
赤の色素を打ち消すためには「緑」や「青」を足していく必要があります。
加えて明るい状態で緑や青に染めるだけでは色落ちが早く、赤みが出てきてしまいます。
そこで、赤みが出てこないよう暗く・濃く染めることがポイントです。
なぜ「緑」や「青」を足すのでしょうか?
その理由は、色彩学における「補色」の考え方にあります。
以下は「色相環」と呼ばれる色を環状に配置した図で、色の関係性を理解するのに使われるものです。
色相環で反対側にある色を「補色」といいます。
たとえば、赤の補色は緑、オレンジの補色は青、黄色の補色は紫です。
補色同士を混ぜ合わせると、互いに相殺しあって色を中和することができます。
今回のように赤髪から色をかえる場合は、赤みが出ないように緑や青をプラスしたカラーレシピをプロに考えてもらうのがおすすめです。
▼「やっぱり赤髪も捨てがたい」という人はこちらの記事で初心にかえってみましょう。
赤髪からカラーチェンジするには、以下の2つのアプローチができます。
・ブリーチでベースに残った赤みを取り除く
・カラーリムーバーでカラー剤の色素を除去する
どの方法がよいかは髪の状態によりますので、美容院で相談してみてくださいね。
赤髪から色を変えるのに、残ってしまった赤みをブリーチで取り除くと次の色がきれいに入りやすいです。
次にやりたいヘアカラーが明るい色の場合、ブリーチを使うことで明るさも手に入れられるのでおすすめ!
ただし、施術に時間がかかること、髪にダメージが蓄積してしまうことなどのデメリットもあります。
新たに色を入れる前にブリーチで赤みを除いておくと、カラーチェンジの成功率があがりますよ。
カラーリムーバーを使い、赤髪に染めたときのカラー剤を除去する方法があります。
「カラーリムーバー」とは、髪に残っているカラー染料を取り除くものです。
別名「カラークレンザー」とも呼ばれ、髪をクレンジングすることで染料を落としてくれます。
ブリーチが髪の内部構造に影響を与えるのに対し、カラーリムーバーは染料自体を不安定な状態にして髪から落とします。
それゆえ、ダメージの少ないことが特徴です。
デメリットとしては、脱色作用がないので明るく仕上げられないことがあります。
理想のスタイルやダメージの蓄積を加味し、ベストな方法を選ぶのがよいでしょう。
ここからは、実際に赤系から寒色系にカラーチェンジした例を3つ紹介します。
・赤系カラー→濃厚なアッシュグレー
・赤系カラー→緑系カラー
・セルフインナーカラーの赤残り→青
これらはあくまで一例で、色の残り具合やダメージの程度によってできる施術が異なります。
実際に美容院で髪の状態をみてもらい、ベストな方法を提案してもらいましょう。
Before
ベースが明るめの状態で赤系カラーに染めていた例です。
Beforeでは褪色してオレンジが出てきています。
赤系→アッシュ系にチェンジするので、濃く染めていきます。
明るい状態で仕上げると1週間くらいでかなり赤味が出てきてしまうからです。
After
濃厚ですが透明感のあるアッシュグレーに仕上がりました。
この例では、1回染めでカラーチェンジを実現しています。
Before
引用元:赤系から一気に緑系にいけるのか?
前回タイガーリリー×ベージュのカラーで染めています。
1か月後にサワーグリーンとスモーク、モノトーンをミックスしたカラーで染めると以下のようになりました。
After
引用元:赤系から一気に緑系にいけるのか?
タイガーリリーの赤みが邪魔をせず、色がきれいに入っていますね。
前回のカラーのときに「色持ちするような処置・色を選択したかどうか」によっても色の残り方が異なるようです。
今後カラーチェンジを検討している場合は、あらかじめ美容師に伝えておくとよいでしょう。
Before
引用元:セルフインナーカラーの赤残りを青にしたやり方を解説します
前回インナーカラーを施した髪に、自分でインナーブリーチ部分に赤色を入れていた方です。
写真では赤が残っていないように見えませんか。
引用元:セルフインナーカラーの赤残りを青にしたやり方を解説します
ブリーチをすると残っていた赤みが出てきています。
ブリーチの上にブリーチを重ね、少しでも色素を取り除いていきます。
上の写真の状態で青をのせると、色むらが起こる可能性が高いです。
そこで、この例では「塩基性染料」と「HC染料」と呼ばれているカラー(ヘアマニキュアに近いもの)で青を乗せています。
After
引用元:セルフインナーカラーの赤残りを青にしたやり方を解説します
内側から毛先まできれいに染まっており、カラーチェンジ成功です。
赤髪からカラーチェンジするなら、暗く・濃い色にするのがおすすめです。
ただし、どれだけ色が残っているかやダメージの程度などによってベストな施術方法が変わります。
こんな時に頼れるのはヘアカラーのプロ。
行きつけの美容院で相談して、あなたに適したカラーチェンジを実現させましょう。
カラトリ
本田晋一
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カラトリ
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