スズキユタカ
2019/03/06
仙台のキラーナという美容室で美容師をしております。スズキユタカです。
もうすぐ春ですね。
ちょっと気取ってみませんか?
と言われても、そういうわけにはいきません。
という方も多いのではないでしょうか?
春といえば新年度。
新年度と言えば新生活。
新生活ともなれば環境が変わり、新社会人になったりお子さんの入園・入学で自分の好みだけでなく周りからの目を気にしなくては行けなくなる方も少なくないはず。
そんなわけで、今回はスロウカラーを使ったフォーマル用カラーを作りたいと思います。
もちろん明るさなどは調整がいくらでも効くのですが、今回はインターンや就活などにも対応出来る所謂黒髪を作ります。
ただ、黒にするというのは後々明るくしにくくなるデメリットがあるので、そのデメリットを極力抑えたカラー選定をしていきます。
写真はアッシュ系のカラーがまだある程度残っているので分かりにくいですが、モデルさんはハイライトとブリーチの履歴があり実際は褪色してくると金髪的な明るさが出てきてしまう状態です。
使用するカラー剤をあまりに暗めのものにしてしまうとあとで明るくしにくくなってしまうので1ヶ月半〜2ヵ月くらい暗めでもつような配合にしていきます。
具体的には黒に見えやすい暗め&濃いめのアッシュをメインにアッシュグレーを作ります。
使うカラー剤は6レベルのコンフォートアッシュと通常のアッシュ、スモーク、4レベルのナチュラルを使用します。
まず、同じ6レベルなのにアッシュとコンフォートアッシュを両方使うのは通常のアッシュの方が青みが強く後で明るくしやすいのですが、その分抜けやすいのと透明感が出過ぎるので褪色しにくく&色に芯を作るためのコンフォートとミックスをします。
この6レベルアッシュ+コンフォートアッシュが全体の7〜8割です。
ベースの濃厚アッシュに濃いグレーで濃度を足すためにスモークを10~30%足します。
モデルさんの状態によりますが今回はある程度色が残っている状態なので20%配合してあります。
そして、禁断の4レベルのナチュラル。これは入れすぎ注意です。二度と明るくしないのならこれ単品で染めるのもありなのですが、今後を考えるとちょい足し程度がセオリーです。
今回はモデルさんが褪色しやすい履歴&髪質なこと、就活などでしばらくは黒髪でいなくてはならないことを考慮して10%にしてあります。(それでも10%です。5%とかでも効果はあります。)
これをワンメイクで塗布し放置。仕上がりがこちら。
光のあまり当たってないところを見るとほぼ黒ですが毛先などの光が透けているところにはきちんとスロウカラーの強みである透明感が出ています。
これなら結んだりしてしまえばほぼ黒に見え、どういったフォーマルな場でも悪目立ちすることなく、普段は巻いたりすればある程度の透明感も出せます。
完璧ですね。
配合を変えたり、コンフォートを使わないとか4レベルの薬剤を使わないとかすればもう少し柔らかくしあげることもできます。
これくらいだと2ヶ月前後である程度明るさを出してカラーし直すことも可能です。
もちろん、どういうカラーをしたのか理解した上で次のカラーをすることが前提ですが…。
これからの季節、ぜひご参考にしてみてください!
KiRANA SENDAI
スズキユタカ