スズキユタカ
2018/09/23
通常、カラーには髪の毛への負担と褪色というデメリットがついてくるものです。
特にホームカラーなどではそういった部分のケアは難しく、結果繰り返すと髪がバサバサになってしまったというお話も聞きます。
サロンでやるカラーとはもちろん薬剤も違うのですが、カラー剤以外の部分でのケアにも実は大きな違いがあります。
そんな、何気なく美容室で行われているカラーの時の処理の一部をご紹介します。
髪の毛を染めるために髪をアルカリ性に傾ける工程が必要です。
というか、カラー剤自体がアルカリ性なのです。
そして健康な髪の毛は弱酸性。
残念なことにカラー剤を普通にシャンプーしただけではもとの弱酸性までは戻らないのです。
そこで、このバッファー剤。
アルカリ性のままだと褪色も早くダメージの進行も大きくなります。
なるべく弱酸性に近い状態に緩やかに戻してあげるために使います。
変な名前ですねw
ヘマチンとはヘモグロビンからとれる成分です。もっと言うと、ヘモグロビンはヘマチンとグロビンに分けられます。
カラー剤を流したあと、髪の毛の中には微量のダメージや褪色のもとになる成分が残ってしまう事があります。
これが実はグロビンと瓜二つなんですね。そこにヘマチン君がやって来ると、ヘマチン君はグロビンさんと相思相愛なので、そのグロビンさんに激似なダメージのもとになる成分とくっつきます。
くっついてしまうとダメージのもとになる成分は悪さが出来なくなってしまう、そういう仕組みです。
これは後処理としてやる場合もあればシャンプーなどに配合されている場合もあります。カラー用シャンプーと銘打っていてシャンプー自体が茶色いものとかは配合されてる場合が多いですね。
CMCとは髪の中の接着剤的な役割を果たしているもので、大げさに言うとこれが壊れると髪の毛が崩壊する危機的状況を招きます。
しかし、このCMCを通ってカラー剤は髪の中に浸透するのでカラーの時には必ず負担がかかります。
CMC自体はアルカリに弱いので、先程も述べたようにアルカリ性であるカラー剤は天敵です。
カラーをする時にここへの負担を減らすというのはなかなか難しいところもあるので補給をしてマイナスを埋める処理です。
このように、美容室ではおうちでは出来ない細かな処理をしながらカラーすることができます。ここで挙げたのはごく一部ですので、必ずしもこれらをやっていないからと言ってダメなわけではないですが、こういった処理をきちんとしてくれている美容室、美容師さんは髪のことをしっかり考えてくれていると思って間違いないと思います。
仕上がりだけでなくカラーの前やカラーのお流しの際に何をやっているのかに注目するのも大事ですね。
KiRANA SENDAI
スズキユタカ