町田聖彦
2018/06/06
男性のヘアカラーをするとき、女性のそれとは少し意識を変えていたりします。
考え方は様々かと思いますが、ボクの場合「こんな感じ」というのをご紹介します。
◆あえてムラを作ったりする
勘違いされるといけないのですが、「ムラになってしまった」「ムラになってもよい」という意味ではありません!
もちろん、いい加減な施術をしてよいという意味でもありません!
根元から毛先、頭全体が均一に同じ色になっているのが必ずしも〇ではなかったりするということです。
あえて均一にしないことでスタイルがより生きるケースもあります。
例えば、明るめのクスリと暗めのクスリを使いランダムに塗布してコントラストの違いを作る。
また、根元を暗くして(染めないで)毛先を明るくする。
そうすることで立体的になったり、髪の動きが強調されたりします。
このような方法は明暗のメリハリが付くのでメンズのヘアスタイル(女性のショートにも応用可能)にはキマると思います!
◆短いスパンを想定してデザインする
女性の場合長いスパンで考えて褪色していく過程、髪への負担や後々のカラーへの配慮など注意が必要な事があります。
しかし、男性の場合リタッチ(根元染め)だけとか褪色(色抜け)した既染部に色素を補充するだけというケースが少ないと思います。
少し乱暴な言い方ですがショートスタイルの方など、数ヶ月後には切ることになるならば多少思いきった提案やアプローチもありだと思っています。
色の濃さや、褪色の想定も女性とはまた計算が変わってきます。
◆しっかりめ、ハッキリめに色を表現する
これは非常に説明しにくくて、抽象的な表現にもなってしまうのですが、女性のときのように【淡い】【柔らかい】などのニュアンスを表現するのと違い、【しっかりアッシュ】【ハッキリマット】などをイメージしています。
アクセントカラーを有効に使い【ブルー】を濃くしたり、マットなんかも女性より【グリーン】味を強くした方がキマったりします!
■メンズカラーの一例
これまでのコトを考慮した、メンズカラーの参考事例を紹介します。
しばらくカラーもしてないので、バージン毛で4レベルくらいのしっかりとした黒髪のお客様です。
・根元をやや暗めのA8:グリーン(1:1)。毛先を明るめのA14:グリーン(1:1)で染めます。
バージン毛からのトーンアップのため14レベルをミックスしているので、この時点ではまだ地毛の色素(赤系メラニン)が勝りマット味が足りないのと、目的の仕上がりより明るい状態です。
・M8:グリーン:ブルー(2:2:1)でトナーをして、更にマットに寄せていきます。結構思いきってグリーンを使用しています。
上記の考え方は、もちろんヘアスタイルや来店周期によっても違いますし、意見は様々あると思います。男性と女性・ヘアスタイル・カラー頻度などによって何に重きを置くのか、優先順位は変わってくるというお話でした。
何かの参考になれば幸いです。
■群馬県前橋市の美容室PAISLEY PARK(ペイズリーパーク)
Paisley Park
町田聖彦
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Paisley Park
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