スズキユタカ
2018/06/14
THROWの得意とする「透明感」のあるカラー。
そんなカラーの邪魔をする大きな要因の1つとして「黄色み」があります。
特にグレイッシュなカラーを作る上ではいかに黄色みを抑えるかが命題となります。
THROWを使う上で黄色みをコントロールするちょっとしたコツをお教えします。
そもそも黄色みは髪の毛の中に1番強く残る色みです。
ですので通常はある程度までリフトさせて黄色み以外の色を弱め、あとは補色で黄色を抑えるというのが一般的ですね。
補色の代表格が「ヴァイオレット」。
THROWはベースにシアーブルーを含んでいるのでどちらかと言うと青寄りの紫と言った感じですね。
黄色みを抑えるには黄色と真逆の色、つまり補色を足すのがセオリーですがそのために必要なのが青、アッシュ系です。
しかし、髪の毛に関して言えばアッシュだけでは黄色みが残ることも少なくなく、そういった時に青の隣の紫=ヴァイオレットをミックスすることが一般的です。
カラーにおいて大事なのは「キレイな色にすること」であり、「キレイに黄色みを消す」ことと必ずしも一致しないこともあります。
さて、ここで下の画像をご覧下さい。
1番左が元の髪の毛。右に向かってA-8、V-8、P-8です。
前述の通り、THROWはベースがシアーブルーですのでピンクもややヴァイオレット寄りの発色です。
次にこちらの毛束を。
左側がA-8:V-8、右がA-8:P-8のミックス(ともに比率は4:1)です。
この時点だとVミックスの方がAのアッシュみを上手く引き立てていますが、Pミックスの方も黄色み自体はほぼ感じないヴァイオレット寄りの発色です。
これを薬剤の明度とミックス比率を変えてみると…
どうでしょう?
左はAとVのみのミックスです。グレーを作るのであればやはりこの2つのミックスは鉄板ですね。ただ、これだとやはり色落ちの黄色みが気になりやすいのとどちらかと言うとクールに振り切った仕上がりですね。
右側はAにPをミックスしたものでピンクをほんのり感じる柔らかいグレー感が出ています。写真だと分かりにくいですが光の当たり方でグレー〜極薄ピンクグレーといった仕上がりです。
クールな印象にしたい場合やトーンダウンさせながら黄色みを抑えたい場合などはヴァイオレット、トーンアップしながらの場合やペールイエローまでしっかり抜けている場合、柔らかい印象にしたい場合はピンクと使い分けすると表現の幅が広がりますね!
ご参考まで!
KiRANA SENDAI
スズキユタカ