新井 誠
2016/04/14
はじめまして。
千葉の成田で美容師をしている新井誠といいます。
私はカラーが好きです。そして『アッシュ』が大好きです。なので、至高の『アッシュ』を追求するために日々、毛束や人形を使って『色』の研究をしております。
そういったところで得た知識などをこちらの『THROW journal』にて、記事を書かせていただきたいと思い、ライターにならせていただきました。
どうぞよろしくお願いいたします。
日々、お客様を担当していて、
「アッシュにしてください!!」
というオーダーをもらうことが多いです。
美容師的に言うと、アッシュというのは、『グレー』の色のことを言います。
でも、お客様の感覚としてはグレーというよりも、
【外国人のような、赤みのないくすんだ雰囲気の色。】
という感じで、アッシュとオーダーをされているように感じます。
みなさん、カラーをすることでどうしても出てきてしまう『赤み』を抑えたカラーをしたいのです。
髪の毛の色というのは、髪に含まれている【メラニン】というものの種類や量で決まってきます。
それは日本人と外国人、例えばアジアとヨーロッパなどでは全くもって髪に含まれている【メラニン】の種類や量が違うので、元々の髪の毛の色も違ってきます。
元々、日本人の髪の毛に含まれている【メラニン】は、赤みが強いものが多いのです。
カラーリングというのは、そもそもその【メラニン】というのを破壊することにより、髪の毛の色を薄くしているのです。
なので、黄色っぽくなるまで【メラニン】を破壊してしまえば、赤みが出ることはないです。そのためには『ブリーチ』というのは避けて通れないのですが。
皆さん知っているとは思いますが、【ブリーチ】には、髪のダメージが伴います。そりゃそうですよね、髪の毛の中に詰まっているはずのメラニンをたくさん壊していくのですから。スッカスカのスポンジにするようなものです。
それを知っているからこそ、【ブリーチ】をすることに抵抗がある方もいらっしゃいますし、そもそもオフィスのルールで明るすぎるカラーリングは不可能な方もいらっしゃいます。
でも、そうわかっているからこそ余計に欲しくなってしまう『赤みのないアッシュ感』。
わかります。すごくわかります。
私たち人間というのは、どうしても「ないものねだり」をしてしまうもの。
手に入らないからこそ求めてしまう。『アッシュ』という色にはそういった【魔力】みたいなものもありますよね。
これまでの説明の通り、日本人である以上は『赤み』というのは避けて通ません。
「じゃあブリーチ!」って簡単にいけるわけでもありません。
ではどうするか。
赤みを「取れない」のであれば、「抑えて」しまえればいいのです。
要は、赤を塗りつぶしてしまえばいいのです。赤を抑えられる『青』や『緑』の色を使って。
私がアッシュを出すときは、『青み』で赤みを抑えこむことが多いです。その方が、くすみが出てくれてキレイな『アッシュ感』が出やすいので。
でもそれって簡単ではなく、色が濃すぎれば黒くなってしまったり、色が混ざって濁ってしまったりしてキレイな色が出にくくなってしまいます。
日本人という区切りだけではなく、細かく見ればお客様一人一人の髪質も違いますし、今までどんなカラーをしてきたのかも違います。
なので、美容師は経験や知識を振り絞って『求める色』を出すために、色を混ぜたり、薄めたり、薬を反応させる力をコントロールしているんです。プロのカラーリングっていうのはこういうことなのです。
例えば、絵の具とかでもメーカーが違えば色って若干変わりますよね。同じ『青』でも、濃かったり少し薄かったり。
それはカラー剤も一緒なのです。
メーカーによって色の出方も違います。
なので、お客様一人一人に合わせた色選びをしています。
先ほど、アッシュを出すのに『青』を使うことが多いと書かせていただきましたが、この『THROW』というカラー剤は、特に『青み』というところにこだわりぬいたカラー剤です。
なので、この『THROW』というカラー剤が選択肢に出来ることで、より至高の『アッシュ』に近づけます。
美容師として、質の高い色を提供していきたいです。
そのために、こんな風に考えながら色を作っているということを知っていただければ嬉しいです。
皆様に素敵なカラーリングを楽しんでもらえますように。
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