スズキユタカ
2016/08/03
仙台市の美容室キラーナで寒色の貴公子という通り名を自称しているイタい美容師、スズキユタカです。
よくお客様からご相談されることの一つに「パーマもかけたいしカラーもしたいんだけど大丈夫ですか?」というのがあります。
結論から言えば大丈夫です。
もちろん髪の状態・目指す仕上がり等、様々な部分で考慮が必要ですし、もしかしたらパーマではなく巻いたりしてスタイリングした方が良い結果に結びつく場合もありますので、そのへんは担当の美容師さんに相談していただくとして…
ではパーマとカラーを両方やろうとした時にどちらが先がいいのか…
これも結論から言うと基本的にはパーマが先です。
パーマがかかる仕組みの途中にカラーで作った色を分解するような働きをする場面が出ます。
カラーは簡単に言うと二種類の色の素となる粒が合体して発色するのですが、この合体がほどきやすくなる瞬間がパーマにはあるんです。
ホントにそうなのかは見てもらえれば一目瞭然ですので、実験してみましょう!
といっても、人頭にやるにはさすがにリスクが高すぎるので、毛束を使います。
今回は色落ちがわかりやすいように明るめの毛束を使います。
これにわれらがスロウのアッシュ8レベルを。
まずは何もしていない毛束を染めます。
うむ。寒色フェチのぼくとしてはこれを見ながら酒が飲めるほどの仕上がり。さすが「こだわりのアッシュを1本で」というキャッチコピーは伊達じゃないですね。あまりのキレイさに手が震えました。
上の写真、左がスロウのアッシュ8レベルで染めた毛束です。そして右があらかじめ通常のパーマの工程(1液→お流し→2液→お流し)を施したもの。
ここでひとつお断りしておきます。
右の毛束をご覧下さい。まるで「さきいか」のような質感…
とりあえずわかりやすいようにこの明るさのものでご覧いただいてますが、そもそもこのくらい明るい方はパーマはダメですw
髪がお逝きになられますw
さて、ここから左のキレイに染まったカラーしたばかりの毛束にパーマ液を塗布します…
というか
浸します。
しかし、通常サロンワークでこの量のパーマ液に浸され続けることも無いので取り出して放置します。
もうこの時点でだいぶ色が薄いですね…
これを2液処理までしてパーマ施術と同じ工程を踏みます。
もう一方のさきいか化したパーマ処理済みの毛束は…
同じくスロウのアッシュ8レベルを塗布して放置。
………
先ほどの並びと同じく、左がカラー→パーマ・右がパーマ→カラーの様に毛束を並べてみます。
これは!!!
なんとわかりやすい結果でしょう!
分かりやすすぎて自分でも若干引いています…
左のあれほどしっかり染まっていた毛束が見るも無残な色になってしまいました…
対して右は染まっています。しかしパーマのダメージの影響もあり未処理毛を染めたものよりは色の入りが薄いです。
まず、大前提としてパーマとカラー両方を一気にやるとやはりトータルの仕上がりとしてはベストに持っていきにくくなる、ということですね。あまりオススメは出来ませんし、薬の組み合わせによっては法律上許されていない場合もあります。
今の状態でだいぶ変わりますので、同時施術ではなく別日にやるとしても美容師さんときちんと相談されてください。
その上で、まずはパーマを先にかけて、その後タイミングを見てカラーをオススメします。
もしくは、パーマでのリスクを避けるのであればコテなどの使用を検討してみてはいかがでしょう…
今回は極端な例でご覧いただきましたが今後スタイルチェンジしたい方、いつもパーマとカラー両方されている方はぜひご参考に!
※特に決まった担当美容師さんが定まっていない方は髪の状態、履歴が把握しきれずリスクが高まります。
ぜひともお任せできる美容師さんに巡り会えるよう、切に願っております。
こちらのスロウジャーナルの公式ライターの美容師さん達は経験・知識とも豊富な方達ばかりですので、お近くの美容師さんを探してみるのもいいかもしれませんね!
KiRANA SENDAI
スズキユタカ